WOOD & STEEL
木造と鉄骨造の比較
木は燃えるから弱い?
木材は軽くて、強くて、火災にも強い?
「木は燃えやすくもろい」という印象を持っていませんか。実は、木は軽くて、しかも鉄より強くて、火災にも強いんです。
木材と鉄、どちらが強い?
「木材の方が鉄より強い」というとびっくりですか? でも、本当です。
木は重量が軽いので、住宅を建てるときに運搬費が安い、現場での組み立てが容易などのメリットがあります。さらに、同じ重さの他の材料と比較してみると、木は鉄やコンクリートより強い(強度がある)のです。木は引っ張りの強さでは、コンクリートの約200倍、鉄の4倍の強度を持っています。ですから、木造の家はとても「地震に強い」のです。
木材と鉄 どちらが火に強い?
そして「木材の方が鉄より火に強い」というと、さらにびっくりされるかもしれませんが、これも本当です。
確かに燃えやすいという欠点はありますが、分厚い木材は表面は燃えても、芯まで燃えるのには時間がかかります。これは実際に杉の燃焼実験を15分間行った写真です。このように、表面は約 1~2㎝程度焼けていますが、それより内部には炎が通っていないことがわかります。木は燃えると表面に炭化層ができ、その炭化層が空気をブロックするため、 表面は燃えても、木の内部までは燃えにくくなるのです。逆に鉄は、それ自体は燃えませんが、火災で高熱にさらされると急激に強度を失って、グニャっと曲がって(メルトダウンといいます)しまいます。ですから、太い木材でできている建物は、火災になっても、鉄骨より長時間熱にさらされても、崩れ落ちる可能性が低いと考えられているのです