QUALITY

高品質な紀州材

紀州・和歌山の林業

和歌山県の森林面積は36万ヘクタール。県面積の77%が山林というまさに山の県です。 その山林の95%は民間が所有する民有林となっています。
民有林が多かったことが、いわゆる「業」や「商い」という面での林業技術の向上につながり、現在の高品質な紀州材を創り上げたとも言われています。 また、蓄積量においても恵まれており、スギ35,808m3(全国16位)、ヒノキ36,445m3(全国2位)を誇ります。
このようにスギ、ヒノキともにバランスよく豊富な蓄積量を持っている都道府県は少なく、まさに質・量・樹種ともに優れた林業地であると言えます。

樹齢構成(民有林 杉・桧)

左の表は樹齢ごとの森林面積を表したものです。
このように樹齢40年以上の森林の面積が多く、全体の66%を占めます。紀州では最低50年以上で主伐を行うのが基本ですが、その樹齢50年以上の面積も全体の32%と、和歌山県の森林はすでに十分に成長しています。それを適切に伐採し、どのように利用していくかが重要な課題となっています。

高品質な紀州材

長い年月をかけて、
高品質の杉や桧を
お届けしています。

古くから「木国」(きのくに)と呼ばれてきた紀州・和歌山県。緑豊かな山々で長い歳月をかけて良質な木が育てられ、木材づくりが受け継がれてきました。紀州材は住まいづくりに適した木材として、強度や質感、特性が認められ、木材の品質を数値化する数多くの測定実験でも高い評価を獲得しています。

数字が表す
紀州材の強さ

紀州ヒノキ 紀州スギ
ヤング係数※1 E110以上が約90.1% E70以上が約99.1%
圧縮強度 一般的なヒノキの約1.5※2
一般材ヒノキ 20.7 / 紀州ヒノキ 31.2
一般的なスギの約1.32※2
一般材スギ 17.7 / 紀州スギ 23.4
曲げ強度 ヤング係数が同程度の
集成材の約1.12※3
集成材 34.2 / 紀州ヒノキ 38.4
ヤング係数が上回る
集成材と同程度※3
集成材 31.2 (E95) / 紀州スギ 29.4 (E70)
  • ※1 ヤング係数:材料の変形しにくさを表す係数。 数値が大きいほど材は変形しにくい。
  • ※2 国土交通省告示 第910号より
  • ※3 国土交通省告示 第83号・第117号より

ヤング係数で比較する
紀州材の強さ

昔から「粘り強い」と言われてきた紀州材。これまで、和歌山県では紀州材(スギ・ヒノキ)の強さについて、調査研究を続けてきました。その結果、木材の強さを表すヤング係数が、ヒノキはE110、スギはE90と、一般的な同種の木材に比べて遥かに高く、また同等のヤング係数を持つ集成材と比べても個別の性能値が非常に高いことが証明されました。

(単位:N/m㎡)
樹種 ヤング係数(等級) 圧縮 Fc 引張り Ft 曲げ Fb せん断 Fs
ヒノキ 紀州材 E110 31.2 23.4 38.4 2.1
一般的なヒノキ 未表示 20.7 (-10.5) 16.2 (-7.2) 26.7 (-11.8) 2.1
集成材(同等のヤング係数) E105-F345 28.1 (-3.1) 24.5 (+1.1) 34.5 (-3.9) -
べいまつ E110 24.6 (-6.6) 18.6 (-4.8) 30.6 (-7.8) 2.4 (+0.3)
樹種 ヤング係数(等級) 圧縮 Fc 引張り Ft 曲げ Fb せん断 Fs
スギ 紀州材 E90 28.2 21.0 34.8 1.8
一般的なスギ 未表示 17.7 (-10.5) 13.5 (-7.5) 22.2 (-11.8) 1.8
集成材(同等のヤング係数) E95-F315 26.0 (-2.2) 22.7 (+1.7) 31.5 (-3.3) -
べいまつ E90 16.8 (-11.4) 12.6 (-8.4) 21.0 (-13.8) 2.4 (+0.6)
  • ※ 国土交通省告示 第910号・第83号・第117号より

木材の強さを表す
「ヤング係数」と「許容応力度計算」

ヤング係数

木材の曲がりの量を「たわみ」と言い、一定の力を加えた時にどれだけたわみにくいかを表す指数がヤング係数です。

許容応力度計算

ヤング係数が木材そのもののたわみにくさを表す係数であるのに対して、許容応力度計算は様々な外圧(地震や風圧など)に対して木材の断面が持つ応力度(外圧に抵抗する力)が許容範囲内かどうかを確認するための指数です。

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