〜 山長商店ではたらく人・つながる人 vol. 4 〜
2026.09.04
山長商店ではたらく人・つながる人大好きだったものづくりが、仲間とともにつくりあげる力の原点に——プレカット工場で育むチームワーク
#木の家 #国産材 #材木 #プレカット #木造 #木構造
木のいい香りが漂うプレカット工場。
材木を載せたリフトが行き交い、機械の音が響いています。
山長商店のプレカット工場で働く19名のうち、大半は20代の若手社員。
そんな活気溢れる職場で、入社して26年、工場長として現場を支える高垣和也さんにお話を伺いました。

山長商店で働き始めた経緯について教えてください。
小学生のころから、ずっとものづくりが好きで、木の工作やプラモデル、釣りのルアーなんかも作っていました。元の材料が、自分の想像している形になっていくことに魅力を感じていましたね。作るたびに「次はもう少しこうしたい」や、「もっときれいに仕上げるにはどうすればいいのか」と、試行錯誤の日々。小中学生のころはホームセンターに行くのが楽しかったですね。みんなとはちょっと違う子だったかもしれません(笑)。
そんなこともあって、丸太が木材に変わり、さらに建物を建てるための柱や仕口(木材同士の組み合わせ)として、複雑な形に加工されていく。そのプレカットの仕事に魅力を感じ、高校卒業以来、ずっとこの仕事に携わっています。

プレカットとはどのような仕事ですか?
プレカットは、「あらかじめ(pre)カット(cut)」するという意味で、CAD室から送られてきた設計図をもとに、建物を立てる時に使う木材を、あらかじめ工場で適切な形やサイズに加工する仕事です。工場には、プレカットの機械が5台あり、横架材、柱材、羽柄材など、それぞれの加工によって専門的に違った役割をしています。機械での加工が難しいオーダーには、熟練の大工が手作業で加工しています。
山長商店のプレカットは、ただ単に木の加工をするのではなく、木の一本一本と向き合っています。
我々が扱っている木は、樹齢50年から100年。真っすぐな木って、そんなにないんですね。私たち人間と一緒で、木にもクセがある。家が建った後、年月が経つなかでそのクセがどのように表れるかまでを見極め、適材適所に合わせて木材を使い分けています。

日々の業務の中で、工夫されていることはありますか?
工場内で、業務のローテーションをしようとしています。
先ほども少しお話したように、プレカット工場には5台の機械があります。「今週はここを担当してみよう」など、メンバーが順番にいろいろな工程を経験できるといいなと思い、ローテーション制を目標に取り組んでいます。単に知識や技術を積み上げるためだけではなく、「ここは普段楽そうに見えるけど、結構難しいな」といったように、お互いに思いやる心をもってほしいという思いもありますね。
「あの人、今ちょっと困っとるな」というのが自然と見えるようになり、声をかけ合ってフォローし合う。そんな一体感のあるプレカット工場を、みんなでつくっていけたらと思っています。

やりがいを感じるのはどんな時ですか?
山長では、難易度の高い物件も多くご依頼いただいています。施主さんが夢描いたこだわりのマイホームなど、他ではなかなか受けられないような案件も山長にやってきます。最後の砦なのかな(笑)。正直言うとしんどいこともあるけれど、やっぱりやりだしたら楽しくなってくるし、出来上がると達成感がありますね。
わが家も、山長商店の木材を使って建てました。実際自分の家を見ても、「やっぱりきれいやな」と納得できる。家族にも工場を見学してもらい、改めて「自分の仕事って大事な仕事やな」そう思うことができましたね。
仕事をする上で、大事にされていることを教えてください。
工場で働くみんなで寄り集まって、発言し合える空気を大事にしています。
新しい機械や、はじめて取り組む業務は、誰にでもわからないことが出てきます。そんなときは、どうしても作業効率も落ちてしまう。だからこそ、安心して「ここがわからない」と言える環境づくりを心がけています。僕自身も、新しい機械には不安を感じ、若い子と一緒に勉強しています。今でも習うことはたくさんありますね。
入社間もないころは、僕も大工さんにたくさんお世話になりました。もともと木が好きで、大工さんが好きやったということもあり、「ここわからんねん。わからんねん。」と大工さんに聞くと、なんでも受け入れてくれました。こうやって育ててもらったことを、次の世代にもしてあげたいと思っています。

柔らかな笑顔でお話しくださった高垣さんですが、工場で図面を見つめる際のキリっと真剣な眼差しがとても印象的でした。子どもの頃から夢中になってきたものづくりが、今では工場の仲間と分け隔てない場をつくり出す力になっている。木の一本一本を見極め、形を変えていくその技術が、人と人とをもつないでいるのだと感じました。
〜kinariDESIGN キイノオト編集部〜
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