〜 山長商店ではたらく人・つながる人 vol. 3 〜

2026.06.11

山長商店ではたらく人・つながる人

「CADが止まれば山長商店が止まる」——図面と向き合い、木の可能性について考える。

#CAD #木の家 #木造 #一貫生産体制 #杉 #桧

 

ホワイトボードにはカラフルに色分けされた予定がびっしり。仕事の流れが一目でわかるような工夫から、日程調整の重要性が伝わってきます。
CAD(Computer Aided Designの略)室長の松田敦司さんに、日々の業務、そしてこれからの山長商店について興味深い視点を教えてもらいました。

山長商店に入社して何年ですか?

27年が経ちました。営業で採用されましたが、「まぁ修行や」と言われ、設立間もないプレカット工場に配属されました。プレカット工場では約5年間、多忙時には8時〜17時、17時〜深夜2時までという2交代フル稼働も経験しました。
その後、営業部に配属されると思いきやCAD研修にて才能を見出されて(笑)CADオペレーターを22年やってます。

 

CADオペレーターとはどのような仕事ですか?

設計された図面をコンピューターに入力する、いわゆるトレースです。CADで入力したものを元に、プレカット工場での作業が始まります。ミスをしたら削られた木材が無駄になるし、建物が組み立てられないので、100点満点が当たり前とされる世界です。入力に間違いがないか見比べて念入りにチェックして、終わりのない間違い探しをやってる感じです。
山長商店では、図面の入力、工務店さんとの打ち合わせ、材料の手配、加工指示、最終チェックまでが一連の仕事。基本的には1人が1物件を担当しますが、経験の浅いメンバーのサポートができるように3チーム編成でやってます。

こういう流れで、1人が数棟を同時に進めています。
スムーズにいけばいいですが、思うように打ち合わせが進まないとか上棟日が変更になったとか、その都度調整しながらです。工場を止めないことが最優先。工場が止まるということは、分刻みで会社の損失が出ますからね。CADが止まれば山長商店全体が止まる。山長商店の心臓部だと思って仕事をしています。

 

難しい案件だなと思うのはどういう物件ですか?

一概に言えないんですよ。設計が複雑なのは苦労しますが、入力できればプレカットで機械加工ができるので完結します。難度が上がるのは、機械加工ができず手加工しなければならない案件ですね。例えば、ボルト穴を開けるという単純なことでも、コンピューターのシステム上図面に表し切れないケースがあります。大工さんにお願いする指示書が必要になり、さらに、そこからまた枝分かれしていく作業があったりすると、これは本当に難しい案件になるんです。「簡単なことやのに」と非常にもどかしさを感じますね。逆に、図面を見た時に「これは…」と思うものでも、工務店さんが真摯に対応してくれて負担が少なく済んだというケースもあります。
最近は難度の高い仕事も多くなってきてますが、ここは山長商店が得意と思われている部分でもあるのでね、これはもうやるしかないって気持ちでやってますよ。

この仕事をしていてよかったなと思うのはどういう時ですか?

建物が完成して、「CAD室の仲間がやったんやなぁ〜」と思いながら見る時かな。あと、上棟の写真を送ってきてくれたり、お客さんに喜んでもらえた時はやっぱり嬉しいね。

 

これから山長商店でやってみたいことはありますか?

山長商店は、江戸時代は炭問屋でした。時代の流れにのってプレカットをしてるっていうだけで、いつか「山長では、昔プレカットをやってた」という時がくるかもしれないですよね。山長商店の基本は杉と桧。木の魅力はもっとあるだろうし、常識にとらわれず、もっと柔軟に木を活用できる道はないかなと思ってます。木製の車とかおもしろくないですか?(笑)

山長商店に入社したのは、木の可能性を感じたからですか?

違います(笑)。 まぁ、木は素材として好きやったけどね。
前職で営業をしてたので、営業ならできるかなという感じで入社しました。当時はちょうどコンピューターが普及し始めた頃で、なんとなくコンピューターを使った仕事をしたいなとも考えていて。そう思うと、やりたかったことができてるやん‼︎ってなってますよ。想像してたよりは大変ですけどね。

 

CAD入力、メンバーへの気配り、仕事への誇り、山長商店のこれからのこと。プレカット工場、CADオペレーターを経験してわかる会社の流れ。
快活に話してくれた松田さんは、日々のドタバタさえも楽しんでいるように見えました。

〜kinariDESIGN キイノオト編集部〜

 

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